【大学受験】共通テストがまた変わる! 現中学3年生から科目変更③ 数学科解説

一部の大学ではすでに出題教科・科目の検討が進んでいる

 今後の予定としては、今年の夏頃に文部科学省から「大学入学者選抜実施要項に係る予定」と「大学入学共通テスト実施大綱に係る予定」が各大学に通知されることになっています。

 これを受けて各大学は入試科目や出題範囲を決めて、2022年9月までに公表することになると見込まれます。多くの大学ではまだ情報収集の段階だと思いますが、一部の大学ではすでに検討が進んでおり、筆者もいくつかの大学からの問い合わせに対応したり、教授会で教科・科目の概要について説明する機会をいただいたりしています。

 入試科目を検討する際、共通テストについては、大学は自ら入試問題を作問する必要がないため、比較的スムーズに進められると思われます。ただ、「情報」を課すかどうかは議論のポイントになるでしょう。情報教育を推進する立場からは、文系学部は数学に代えて「情報」を課すべきだという意見もあります。そうなると高校教育における「情報」の授業もこれまで以上に活発に行われることになるでしょう。

 しかし、公表されたサンプル問題を見る限りでは、文系数学の代替となるのは難しいのではないかとも考えられます。この辺りは、各大学が置かれた社会的な立場や入学後に学ぶ専門分野などによって異なると思います。また、数学の代わりに「情報」を課す大学が出てくるかどうかの鍵となるのは共通テストの時間割です。共通テストの時間割で「情報」がどこに置かれるか、数学とは別枠で設定されるか、数学と同じコマに置かれるか、ここは注視したいところです。

Originally posted on 2021-07-05 @ 12:00

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